2026-04-04

ニュースレター2026年4月

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小平市の未来展望と令和8年度重点施策に関するブリーフィング

エグゼクティブ・サマリー

本文書は、「こだいら未来新聞2026春夏号」に基づき、小平市の令和8年度予算編成の重点、自主財源確保に向けた戦略的提案、および市内で進行中の大型開発案件の進捗状況を網羅的にまとめたものである。

小平市は、令和8年度一般会計当初予算案を過去最大規模の951億円(前年度比5.3%増)と編成した。「つながる笑顔と未来を育む予算」と銘打ち、厳しい財政状況下で財政調整基金や市債を活用しつつ、重点施策への集中投資を行う方針である。主な焦点は、行政のデジタルトランスフォーメーション(DX)、シティブランディングの強化、そして持続可能な財政基盤の構築にある。特に、企業版ふるさと納税やネーミングライツの導入提案、公共施設の空きスペース活用など、収益確保に向けた具体的な施策が議論されている。

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1. 令和8年度予算編成と行政経営の重点事項

令和8年度の予算は、物価高騰や法人市民税の減収といった課題に対応しつつ、以下の3つの柱を中心に構成されている。

1.1 「ひとづくり」への重点投資

  • こども・教育支援: 「こども誰でも通園制度」の拡充に加え、地域づくりの指針となる「(仮称)こども条例」を新たに制定する。教育現場では、通信量の増大に対応するため、学習ネットワークの広帯域化を推進する。
  • 高齢者・福祉支援: 生活保護業務へのAI導入によるケースワーカーの負担軽減を図る。また、医療的ケア児等コーディネーターの配置など、相談体制の強化を進める。

1.2 「くらし・まちづくり」と環境施策

  • 拠点整備: 小川駅西口の複合施設「小川パレット」の開設(令和8年秋予定)に合わせ、周辺の再開発と都市基盤整備を一体的に推進する。
  • 脱炭素化: 市立中学校における都市ガスのカーボンオフセット化を促進し、ゼロカーボンシティの実現に向けた取り組みを加速させる。

1.3 行政経営の近代化(DXと広報戦略)

  • DXの推進: 「2040年DXビジョン」を掲げ、オンライン決済の拡充やLoGoフォームへの電子認証導入、事務負担を軽減する人事評価・管理システムの導入を進める。
  • 戦略的広報: シティプロモーション課の新設と外部専門人材の登用により、市の魅力を効果的に発信する体制を構築する。

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2. 自主財源確保に向けた戦略的提案

市議会においては、全国の先行事例を踏まえた新たな収益確保策が提案されている。

2.1 新たな税制と権利の活用

  • 企業版ふるさと納税: 寄付額の最大約9割が税額控除される制度の導入を検討。近隣の東村山市や清瀬市での実績を参考に、財源確保策として提言された。
  • ネーミングライツ: 公共施設の名称に企業名を冠する権利を売却し、維持管理費を確保する手法。以下の施設が候補として提示されている。
    • 東部公園プール
    • 萩山公園アーバンスポーツ施設
    • 中央グラウンド
    • 鷹の台公園
    • 小平駅南口駐輪場

2.2 未利用資産の有効活用

  • 空きスペースの収益化:
    • ルネこだいら1階(旧ルネハーモニー):令和8年5月頃より新店舗が開業予定。
    • 市役所前旧ATMスペース:約5㎡の狭小地の利活用について、民間からの提案を募る方針。
  • 旧ごみ集積所跡地の売却:
    • 現在、売却が進んでいない箇所が488か所あり、総額約1億5千万円相当の資産が眠っている。所有権の明確化や問い合わせ先の周知を通じて、早期の売却を促進する必要がある。

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3. デジタル格差の解消と高齢者支援

行政のIT化が進む中、高齢者が取り残されないための支援体制の構築が喫緊の課題となっている。

  • スマートフォン購入補助: 東京都が実施する、65歳以上の高齢者を対象とした購入費用補助(最大3万円)について、小平市は令和8年度当初からの導入は見送る方針。しかし、近隣都市との整合性や販売店での混乱を避けるため、今後の対応が注視されている。
  • 地域での普及啓発: 行政のIT化(「行政をポケットに」)を支える環境整備として、シニア情報生活アドバイザー等によるスマートフォン講習会が実施されている。

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4. 大型開発案件の進捗状況

市内で進行中の主要な開発プロジェクトの供用開始予定および現状は以下の通りである。

案件名

供用開始予定

現状・特記事項

小川駅西口再開発

令和8年8月以降

工事中。指定管理者はシダックス大新東ヒューマンサービス株式会社。

小平駅北口開発

未定(R19年度末完了)

社会情勢を見極めつつ判断。

小平駅南口自転車駐車場

令和8年度末〜R9年4月

令和8年度予算に2億729万円を計上。解体・建設工事中。

東部公園・萩山公園

令和11年度

小平東部・萩山公園PFI株式会社と約46.5億円で契約。

南西部地域公園体育施設

令和9年4月〜

中央グラウンド改修、鷹の台中央グラウンド改修工事等。

中央エリア再整備

令和10年度以降

広場別棟建設は中断。令和13年度に広場整備予定。

第11小学校複合施設

令和9〜14年度

基本設計・実施設計を順次終了。

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5. 地域文化と視察による知見

5.1 近隣施設の好事例:「まつぼっくる」(清瀬市)

令和8年2月に清瀬市にオープンした複合施設。建築家・隈研吾氏によるデザインで、木材を多用した温かみのある設計が特徴。1階に地域センターと児童館、2階に図書館を備え、コンパクトながら機能的な複合化のモデルとなっている。

5.2 推奨文学

  • 『今日もスープを用意して』(加藤千恵 著): 自由奔放な母親と、その反面教師として成長する娘の複雑な関係性を描いた作品。周囲の人々との交流を通じて、主人公が自立した生き方を模索する過程が評価されている。

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発行元: こだいらの未来を考える会(代表:岩本 誠 小平市議会議員) 参照資料: こだいら未来新聞 2026春夏号(第0008号)

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